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谷掛整形外科診療所

痛みを和らげる。それが、私たちの使命です。

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2022/11/02

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もやもや炎症血管治療(動注治療)を開始いたしました。

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①もやもや血管とは?

痛みを起こしている組織の周辺には、異常な毛細血管=もやもや炎症血管ができていて、この血管による痛みが関節痛と呼ばれる痛みの原因として一定割合あることが分ってきました。整形外科の従来の治療では効果が得にくい痛みの原因の一つとして注目されています。

②もやもや血管の治療法は?

炎症部位より上流の動脈に注射をして塞栓物質を流します。もやもや炎症血管は細く、流れも遅いため塞栓物質は炎症部位で血管を詰めることができます。

③作用機序に関して

もやもや血管を塞栓させるために抗生物質(イミペネム水和物・シラスタチンナトリウム)を使用します。直ぐに分解される塞栓物質を使います。2-3分で正常部位の血流は改善しますが、もやもや血管は構造が不完全であるため選択的に塞栓効果が持続します。その結果もやもや血管による痛みが軽減します。使用する抗生物質は医薬品として国内承認されておりますが、承認されている効能・効果と当院での使用目的・方法は異なります。

④痛みの改善率に関して

痛みの改善率に関しては、手・手関節では約7割の方の痛みが半減、9割の方に効果を認めていますが、足、肘の効果は少し劣り、痛みが確実にゼロになる治療ではなく、強い痛みを和らげることを目標とした治療になります。治療効果は、治療後4週間程度を目処に現れてくる方が多いです。

 

⑤副作用について

  • 一過性に起こる皮膚や爪の色調変化、痛み、違和感

通常は数時間以内に回復しますが、3週間程度変色したケースも報告があります。

  • 内出血・神経損傷

針を用いた治療になりますので残念ながら内出血が起こる可能性はそれなりに高いですが、通常3週間程度で自然消失する場合が殆どです。神経損傷に関してはエコーを用いて最大限注意して行いますが、絶対に避けることが出来る訳ではありませんが、動脈治療を行う部位周辺の神経は末梢神経であり、通常3カ月程度で神経症状は改善することが報告されています。リスクとしては採血と同程度と考えられます。

  • 使用薬剤に対するアレルギー

薬剤アレルギーはある一定の割合で起こる人がいます。症状としては蕁麻疹・吐き気・ショックなどが挙げられ、治療を要するアレルギーの発生頻度は0.4%程度と報告されています。

 

 

・上肢 ヘバーデン結節、CM関節症、ディケルバン病、ブシャール結節、関節リウマチ、テニス肘、ゴルフ肘

・下肢 足底腱膜炎、外反母趾、モートン病、外脛骨、高脛骨筋腱炎

他にも痛みを伴う疾患に広く適応がありますので、担当医(副院長谷掛洋平)にご相談下さい。

 

⑥治療回数

治療効果は1ヶ月程度してから確認できることもありますが、直後に効果がなくても、遅れて効果が発現することも多いです。1回の治療ですべてのもやもや炎症炎症血管を除去することはできませんが、生活に支障の無い範囲程度に改善することが多いです。程度によっては、2~3回の炎症血管治療を、1~2ヶ月の間をあけて連続して行うことでより効果が得られる場合があります。

 

⑦治療費に関して

動注治療は残念ながら保険適応がなく自費診療となります。価格に関してはライセンス契約(⑨参照)に基づき下記のように設定しております。

上肢 一側25,000円(税別)両側35,000円(税別)

下肢 一側30,000円(税別)両側40,000円(税別)

 

⑨ライセンス契約・技術供与に関して

当院で行う動脈治療は、動脈治療の開発者である医療法人社団祐優会Okuno Clinic.理事長 奥野祐次先生とのライセンス契約に基づき、奥野祐次院長より直接実地臨床指導・技術供与を頂いた上で施行いたします。

 

 

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